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「子安さん」、「子安地蔵」などと呼ばれ親しまれています。地蔵菩薩立像(重要文化財/平安時代前期)は、頭部から沓先にいたるまで榧(かや)の一木造(いちぼくづくり)です。この地蔵菩薩立像には、次のような伝承があります。
「その昔、たいへんな豪雨で宇陀川が増水した時、上流からお地蔵さんが流されてきて、海神社の脇に流れ着いた。村人たちは慌ててお救いしたところ、あまりにも優しくお姿にみとれつつ、お地蔵さんを安置する場所を求めて集落へと運んできたが、にわかに足が進まなくなり、腰を下ろしたところ、お地蔵さんを動かすことができなくなった。村人たちは、「ここにお地蔵さんを祀れというお告げでなないか」と思い、早速、お堂(新堂)を建てお地蔵さんを安置した。」
室生寺にある地蔵菩薩立像の光背(こうはい)の大きさと安産寺の地蔵菩薩立像の大きさとが一致することから、本来は室生寺に安置されていたものと思われますが、何らかの理由で、江戸時代にはここに安置されることとなったようです。
所在地 | 宇陀市室生三本松2932 |
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アクセス | 近鉄三本松駅より徒歩25分 |